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千葉ウシノヒロバ、オープンしました -その3 新築-

NOTE

 預託牧場のための牛舎とキャンプ施設のためのトイレ及び炊事場は新築とし、既存施設と交わり合う千葉ウシノヒロバに新しい印象を吹き込んでいます。

牧場・キャンプ・マルシェを有する施設全体の中央にトイレと炊事場は配置し、様々な目的で訪れる人々が必ず見とめることが出来る建物であることを意識し計画しています。そのため外観はテントのような三角の、シンプルで分かりやすく、用途に囚われないスケールとし、「かたち」がそのまま訪れた人々の記憶に留まるようにと考えています。

また、既存の建物や外部施設との調和を重視し、「改修と同じ仕上材料」、「外気を活かした温熱環境」、「通り抜け動線」をデザイン方針としています。

牛舎は今後の増設や感染対策を重視した配置とし、それと同時に私たちは千葉ウシノヒロバに存在する牛舎の意義を改めて考え、「牛と人」が共存する建築として設計することを意識しました。それは「人が管理するための建築」から、更には「牛が気持ち良く留まる」こと、そして訪れる人々にとって「どう見られるのか」にまで気配りされた建築を目指すことでした。既存のなだらかな傾斜地に沿って牛舎を配し、前方の運動場で放牧される小さな牛の背景になった時、穏やかで美しく見えるようなプロポーションを時間をかけて検討しました。