ローディング

あかりの仕掛け

WORKS

-箱根の提灯-

インテリア

 

かつての宿場町、箱根にある旅館のラウンジへの提案です。坂倉建築研究所によるこの旅館は、“離れ”を演出した造りになっており、食事の時は、個室群から母屋にあるレストランへロビーラウンジを通って移動します。箱根の伝統工芸・寄木細工の作品が多く飾られているこのロビーに、宿泊者を楽しませるような仕掛けをして欲しいというのが今回の依頼でした。

そこで起用したのが小田原提灯です。畳んだ時に胴の部分が蓋に収まるように作られている提灯はスリムで独特のフォルムをしています。この提灯を大きな竹格子に並べ、上下させる仕組みを作りました。夕食時、宿泊者が食事へ向かうロビーには箱根の森が窓の先に広がっていますが、食事を済ませ、日が暮れたロビーを通る時、さっきまで森が広がっていた窓の前にずらりと楽しげな提灯が並びます。日常から離れた時間だからこそ、ちょっとした変化で来る人を楽しませたい。宿としてのそんな気持ちがひとつの仕掛けになりました。

  

【建築概要】

所在地:神奈川県箱根町

用途:ホテル インテリア

竣工年月:2017.06

施工:鈴木造園