15年近く、時折、通っている場所がある。
相性が合うようで、行くだけで底力が湧いてくる。
無論、行くだけではすまなくて、体を動かす。
動いて、考えて、働いて、作って、食べて、呑んで、語らう。それも、とことん。
週末だけのその時間が、身体じゅうの細胞に活力を与えれくれる。
かつてはひとり旅をよくしていた。
東京を離れ、日々と自分を客観視できる旅は、若者にとって心身ともに直球的だった。
その場所に、旅に似た何かを感じ続けているのかもしれない。
日常を離れ、日々の捉われを、汗で流す。
包み込む里山、対峙する駿河湾越しの富士がこの上なく美しく沁みる。
その風景は自然と生まれたものだけではない。
しっかりと手入れと想いが行き届いた場所だからこそ、なのだ。
そんな場所にいつもいざなってもらえることが
何よりの楽しみであり、有り難いのである。